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糖化と酸化 説明

①糖化:体のコゲつき

※2025年4月に、日本最大の化学の学会「日本化学会」で体内の「糖化」進行を可視化させた大分市の女子中学生が話題になりましたが、それだけこの「糖化」が注目を集めているということですね。

糖化とは、「食事や間食で摂取した過剰な糖と体内のタンパク質や脂質が結合し、老化物質であるAGEs(終末糖化産物)を生成し細胞を傷つける現象」です。このAGEsを生成する結合は、体温によってゆっくりと進むため「体のコゲ」とも呼ばれます。
※特に食後の血糖値が急激に上昇するタイミングで起こりやすい

生成されたAGEsは体内に蓄積され、細胞に炎症を引き起こします(つまり細胞を傷つけるということ)。こうして傷ついた細胞はその機能を低下させ、我々のカラダを上記の負のスパイラルに落とし込んでいきます。まとめると、

①糖化によりAGEsが蓄積
②蓄積したAGEsが細胞を傷つける(炎症させる)
③細胞が傷つく=カラダの組織(内蔵・血管・神経)も傷ついて機能低下&老化
④免疫が下がりあらゆる不調に繋がる

ということ。ここまで読んで頂いて、もう一度赤字だけ読んで頂けると幸いです。筆者があえて赤字にしているキーワードには全て、「糖」という文字が入っていますね。

そう、つまり、「諸悪の根源は脂質やタンパク質ではなく「糖」なんすよ!」

って言いたかったんす。

「低脂肪」を売りにした食品が未だにスーパーでよく見かけますが、実はそこじゃないんですよと。(これはまた別記事でお話しますが、脂肪は摂った方が良い)

要はなるべく、甘いものを避けて血糖値を上げない食生活をする!ということがかなり大事になってくるということなんです!!

・・・・・・が!!

筆者はこの内容を読んだり書いたりすると、甘いものを食べない(特に加工された白砂糖が使われている製品)を頑張ろうと思えるんだけど、しばらくこの内容に触れない・読まない日が続くとどーしても甘いものに手が伸びてしまったりします。(昨日も昼食後、芋けんぴとおかき食ってしまった・・)

難しいですよね、甘いものをやめるって。じゃあどうすれば良いの?ということについて、10年間体質改善に取り組んできた筆者ならではの工夫がありますので、後述します。

その前に、「糖化」と並んで老化を促進させる「酸化」というものについて説明させてください🙏

酸化:体のサビつき

次は「酸化」について。我々のカラダは、呼吸によって酸素を取り込み、エネルギーを作り出します。しかし、取り込んだ酸素の一部は活性酸素という物質に変化します。初めて聞いた言葉だ、という方は、まずはこの「活性酸素」という言葉をご認知ください。

💡「活性酸素」の役割※読み飛ばしOK
活性酸素は「悪者」というイメージが定着してる感がありますが、実は体にとって良い働きもしています。具体的には、体の中で以下の2つの良い働きをします。

①免疫機能を果たす
体内で異物(細菌やウイルスなど)を攻撃し、排除します。

②細胞間の情報(シグナル)伝達物質として働き、細胞の機能を調節
これをわかりやすく言い換えると、細胞が互いに情報(シグナル)をやり取りする際に、その情報を運ぶ機能を持つ、ということです。例えば、免疫細胞が病原体と戦う際に、活性酸素を放出して他の免疫細胞に攻撃を促したり、細胞の増殖や分化を制御したりします。

つまり適度な量の活性酸素は、我々のカラダにとって必要なものなんですね。
活性酸素の増加による悪影響
しかしこの活性酸素が増えすぎると、活性酸素がカラダにとって重要なタンパク質や脂質を酸化し、それによって細胞が傷ついてしまうのです。繰り返しになりますが、「糖化」も「酸化」も「細胞を傷つける」ことには変わりない、ということですね。

酸化した細胞は、これまた我々のカラダを上記の負のスパイラルに落とし込んでいきます。

体内に過剰な活性酸素を発生させる原因

活性酸素が増加する原因は、紫外線、喫煙、アルコール、食品添加物、ストレス、過度の運動、大気汚染などが挙げられます。この中で、特に避けたいものをピックアップして説明します。

喫煙:タバコの煙には活性酸素を発生させる物質が含まれており、動脈硬化の原因となる酸化LDLを生成。
アルコール:アルコールを過剰に摂取すると、肝臓での分解時に活性酸素が発生。

この2つは「カラダに良くないもの」という認識は古くからあるものの、なかなか、やめられるものではありませんよね。とりあえず、なぜ「カラダに良くないのか」という事実だけでも認識しておくことが大事かと思います。

マーガリン、ショートニング、ファットスプレッド:

常温で液体の植物油を固形化するために水素添加されることがあり、この過程でトランス脂肪酸が生成されます.

パン、ケーキ、ドーナツなどの洋菓子:

マーガリンやショートニングを原材料として使用している場合が多く、トランス脂肪酸が含まれる可能性がある.

揚げ物:

揚げ油として使用される油脂にトランス脂肪酸が含まれる場合や、揚げ物に使用される油が繰り返し使用されることでトランス脂肪酸が増加することがある.¥

インスタントラーメン:

麺やスープの油にトランス脂肪酸が含まれている場合がある.

天然由来の食品:
牛肉、羊肉(反すう動物:一度飲み込んだ食べ物を口の中に戻し再び噛む動物)
胃の中で微生物によって生成された天然のトランス脂肪酸が含まれる.

牛乳、バター、チーズ:

これらの乳製品にも、反すう動物の体内微生物の働きにより生成された、天然のトランス脂肪酸が含まれています.

トランス脂肪酸を含む加工食品
章の冒頭では「食品添加物」と書きましたが、特に「トランス脂肪酸」を含む加工食品は避けた方が良いです。トランス脂肪酸は、マーガリンやショートニングなどの加工食品、そして牛肉や乳製品などの天然由来の食品に含まれています。

避けたい加工食品

その他:
植物油脂:一部の植物油脂にも、微量のトランス脂肪酸が含まれていることがあります
ストレス:

ストレスを受けると、血管が収縮し、血行が悪くなります。血行が戻る際に活性酸素が発生し、酸化を促進します。

過度の運動:

激しい運動は、呼吸量が増加し、活性酸素の発生を促す.

これも、特にアスリートの皆さんにはぜひ知っておいて欲しい項目です。かつての自分も、サッカーをしていたので、「運動はけっこうしているから大丈夫だ」と思っていたんですが、「過度な運動」はカラダにとって逆効果、ということを知ってからは、激しいトレーニングを取り入れる頻度を調整するようになりました。

大気汚染:

排気ガスに含まれる有害物質が、活性酸素を増加させることがある.

加齢:
加齢により活性酸素を分解する能力が低下し活性酸素が蓄積しやすくなる.

紫外線:
紫外線は皮膚細胞で活性酸素を生成し、シミやシワの原因に.